一人親方は消費税をどのように請求、申告すればいい?計算方法や外注費の扱いについて解説

一人親方の消費税
前田先生
前田先生
今回は一人親方の消費税についてお話ししていきます。
個人事業主の消費税って確かに色々とややこしいところがありますよね。
納税するときのこともそうなんですけど、お客さんに消費税を請求していいのかどうかっていうところも気になります!
個人事業主
個人事業主
前田先生
前田先生
そうですよね。
しかも最近はインボイス制度っていう消費税にまつわる制度も始まる予定なので、この機会に個人事業主の消費税についてしっかりと理解しておきましょう。

 

ということで今回は、一人親方向けの消費税についてお話ししていきます

一人親方を始めとした個人事業主の方が頭を悩ませるのが、以下のような消費税の取り扱いです。

 

  • 消費税はどのように申告、納税すれば良いのか?
  • 人を雇った場合はどうすればいいの?
  • お客さんに消費税は請求すべきなのか?
  • 今騒がれているインボイス制度ってなに?

 

実は消費税の取り扱いはあなたの状況によっても変わってきます。

そのため消費税については、しっかり理解しておかないといけないのです。

 

そこで今回は一人親方向けに消費税のことを簡単に、わかりやすく解説していきます。

上から順に読んでいただいても大丈夫ですし、気になるところを目次から選んで読んでいただいても大丈夫なので、ぜひ参考にしてみてください!

 

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一人親方の消費税はどう申告する?

一人親方って、どうやって消費税を納税すればいいんですか?
売上によってはしなくていいとは聞いているんですけど、その基準とかがわからなくって……
個人事業主
個人事業主
前田先生
前田先生
そうですね。
確かに年間の売上が一定より低い場合は、消費税を納税する義務は生じません。
売上が一定を超えたら、消費税の申告、納税を考える必要が出てきます。
そのあたりについて詳しく教えてください><
個人事業主
個人事業主
前田先生
前田先生
はい。
では消費税の納税について解説をしていきましょう。

 

消費税の納税義務が生じるタイミングは?

消費税の納税義務が生じるタイミングは、「基準期間」もしくは「特定基準期間」の売上高が1,000万円を超えたときです。

この「基準期間」、「特定基準期間」というのが肝で、実は課税売上高が1,000万円を超えたからといって必ずしもすぐに納税義務が生じるわけではありません。

ちなみに、「基準期間」と「特定基準期間」は以下のとおりです。

 

基準期間 前々事業年度(法人でない場合は1/1~12/31)
特定基準期間 前事業年度開始日から6か月(法人でない場合は1/1から6か月)

※特定期間における1,000万円の判定は、課税売上高に代えて、給与等支払額の合計額によることも可能

(参考:国税庁_特定期間の判定)

 

このどちらかの期間で課税売上高(もしくは給与等支払額)が1,000万円を超えている場合、消費税を納税する必要があるということですね。

逆に言うと、今年度の課税売上高が1,000万円が超えていたとしても、これらの条件を満たしていない場合は消費税の納税義務はありません。

 

 

一人親方が消費税を申告、納税する方法

一人親方でも条件を満たした場合は、消費税を申告、納税しなければいけません。

支払う消費税の計算方法は2種類あり、以下のどちらかを選択することになります。

 

  • 原則課税方式
  • 簡易課税方式

 

「原則課税方式」とは、単純に預かった消費税から支払った消費税を差し引いて金額を計算する方式です。

計算式は以下のようになります。

消費税の納付額 = (課税売上高×10%) - (課税仕入高×10%)

 

次に「簡易課税方式」とは、「みなし仕入率」で納付額を計算する方式です。

「原則課税方式」の場合、納付額を計算するためには取引すべてを細かく計算をする必要があります。

しかし、たとえば小売店のような細かい取引が多い中小事業者の場合、その計算が大きな負担となってしまうわけです。

そこで、基準となる期間の売上高が5,000万円以下の場合、「簡易課税方式」を選択し、「みなし仕入率」を使って以下のように税額を計算をすることができます。

消費税の納付額 = (課税売上高×10%) - (課税売上高×10%×みなし仕入率)

 

この計算式なら、期間内の課税売上高の数字さえあれば消費税納付額を計算することができます。

ちなみに業種別のみなし仕入れ率は以下のとおりです。

 

みなし仕入率

(画像引用:国税庁_簡易課税制度の事業区分)

 

一人親方の場合、建設業が含まれる第三種事業(みなし仕入率70%)か、もしくは第三種事業以外の加工賃を請求する第四種事業(みなし仕入率60%)で計算することになります。

 

たとえば年間の課税売上高が2,000万円で第三種事業を行っている一人親方なら、簡易課税方式では以下のような計算をします。

 (2,000万円×10%) - (2,000万円×10%×70%) = 200万円 - 140万円 = 70万円が納付額

 

このように、一人親方は「原則課税方式」か「簡易課税方式」を選択して納付額を計算し、納税を行います。

ただ1つ注意しなければいけないのが、課税売上高の消費税額よりも課税仕入高の課税金額が上回った場合に還付が受けられるのは「原則課税方式」だけだということです。

そのため、大きな設備投資などで仕入額が大きくなりそうな場合は、「原則課税方式」を選択した方が良いでしょう。

どちらで計算するのが得かを見極め、あなたに合った選択をするようにしてください。

 

前田先生
前田先生
消費税の納付額をどちらで計算すれば良いか分からない場合は、ぜひ気軽にお問合せください。

 

 

消費税にまつわる届出

ここからは、消費税にまつわる届出について解説をしていきましょう。

消費税に関して状況が変わった場合に、その都度以下のような届出を提出する必要があります。

 

  • 消費税課税事業者届出書
  • 消費税簡易課税制度選択届出書
  • 消費税簡易課税制度選択不適用届出手続
  • 消費税の納税義務者でなくなった旨の届出書

 

まず「消費税課税事業者届出書」は、課税事業者となる場合に必要な届出です。

基準期間、特定基準期間の条件を満たした場合は、すみやかに税務署に提出をしてください。

消費税課税事業者届出手続(基準期間用)

消費税課税事業者届出手続(特定期間用)

 

次に「消費税簡易課税制度選択届出書」は、簡易課税方式での納税を選択するさいに提出しなければいけない届出です。

「原則課税方式」から変更する場合は適用を受けようとする課税期間の初日の前日までに、事業を開始した課税期間であればその期間中に税務署に提出するようにしてください。

消費税簡易課税制度選択届出手続

 

また、逆に「簡易課税方式」から「原則課税方式」に切り替える場合は、「消費税簡易課税制度選択不適用届出手続」を提出する必要があります。

「簡易課税方式」の適用をやめようとする場合には、適用をやめようとする課税期間の初日の前日までに税務署に届出を行ってください。

ただし、消費税簡易課税制度の適用を受けた課税期間の初日から2年経過した課税期間の初日以降でなければ「消費税簡易課税制度選択不適用届出手続」を提出することはできないので注意しておきましょう。

消費税簡易課税制度選択不適用届出手続

 

そして「消費税の納税義務者でなくなった旨の届出書」はその名のとおり、今まで課税事業者だったものが基準期間、特定期間の条件を満たさなくなって免税事業者になる場合に必要な届出です。

免税事業者になる場合は、条件を満たさなくなったらすみやかに最寄りの税務署へ提出するようにしてください。

消費税の納税義務者でなくなった旨の届出手続

 

リンク先で書き方も説明されていますので、必要に応じて忘れずに提出するようにしましょう。

 

 

外注費と給与の取り扱いについて

前田先生
前田先生
一人親方として仕事をする場合、人を雇って仕事をするケースもあるかと思いますし、人に雇われて仕事をするケースもあるかと思います。
ただどちらの立場にせよ、外注費か給与かによって消費税の取り扱いが変わってくるので注意が必要です。

 

人を雇ったり人に雇われたりした場合、報酬を外注費として取り扱うか給与として取り扱うかで以下のような違いがあります。

 

外注費 外注費の場合、源泉徴収は必要ない

ただし課税仕入取引として扱われるため、消費税が発生する

給与 給与として支払う場合、所得税の源泉領収義務が生じる

不課税取引のために消費税は発生しない

 

雇う場合も雇われる場合も、こちらについては覚えておきましょう。

 

 

免税事業者の一人親方でも消費税は請求するべき!

僕は消費税の納税義務がない免税事業者なんですが、取引先に対して消費税分の請求ってしても大丈夫なんですか?
個人事業主
個人事業主
前田先生
前田先生
結論から言うと免税事業者でも消費税の請求は行うべきです。
その理由について説明していきましょう。

 

たとえあなたが免罪事業者であったとしても消費税は請求するべきです。

なぜなら消費税は消費者の義務であるため、あなたが課税事業者であろうと免税事業者であろうと関係なくお客様に消費税支払いの義務が生じるからです。

 

ただし、2023年10月1日以降は少し事情が変わってきます。

なぜかというと「インボイス制度(適格請求書等保存方式)」が導入されるからです。

この制度によって、課税事業者も免税事業者も大きく環境が変化することになります。

次章ではインボイス制度について解説していくので、引き続き記事をお読みください。

 

 

一人親方も無視できないインボイス制度とは?

前田先生
前田先生
2023年10月からインボイス制度が導入されます。
課税仕入れを行ったときの消費税額控除にかかわる制度で、一人親方を始めとした個人事業主の方にはとくに関係のある制度です。

 

インボイス制度は、仕入税額控除(課税仕入れを行ったときの消費税額控除)にかかわる制度のことです。

正式名称は「適格請求書等保存方式」といい、内容は以下のようになっています。

 

  • 売り手でかつ適格請求書発行事業者であるものは、買い手である取引相手(課税事業者)から求められたときに適格請求書(インボイス)を交付しなければいけない
  • 買い手の課税事業者は、適格請求書(インボイス)の交付を受け、保存しておかなければ、原則、仕入税額控除を受けることができない
  • 適格請求書発行事業者になれるのは課税事業者のみである

 

要約すると、仕入税額控除を受けるためには適格請求書発行事業者(課税事業者)が発行する適格請求書をもらわなければいけないという意味になります。

つまり取引先が免税事業者であった場合、買い手側は仕入税額控除を受けることができなくなってしまうということなのです。

(参考:国税庁_インボイス制度)

 

そうなるともちろん買い手側は影響を受けることになりますが、仕事を請けることが多い一人親方も、仕入税額控除を受けることができないことを理由に値下げ要求を受ける可能性が非常に高くなってしまいます。

 

それどころか、「今後、課税事業者以外とは取引しません」といった業者が出てくる可能性も大いにあり得ます。

なぜなら課税事業者の立場からしてみれば、仕入税額控除を受けることができる請求書と受けることができない請求書を分けて計算することが、大変大きな手間となるからです。

 

そのため場合によっては、たとえ免税事業者の条件を満たしていたとしても、課税事業者および適格請求書発行事業者になった方が得をするという場合も出てくるでしょう。

2023年10月から始まる予定のインボイス制度は、一人親方にとっても決して無視することのでできないものです。

 

前田先生
前田先生
課税事業者になるべきかならないべきかといった見極めが非常に重要になってきます。
もしお悩みなら、気軽に無料相談をご利用ください。

 

 

【まとめ】一人親方も消費税には要注意

前田先生
前田先生
今回は一人親方向けに消費税の説明をしてきました。
税金というとみなさん所得税に目が向きがちですが、実は消費税も非常に大きな税金の一つなんですよ。
僕は免税事業者だったので深く考えてこなかったんですが、2023年10月にインボイス制度が導入されると、そうも言っていられなくなるんですね。
個人事業主
個人事業主
前田先生
前田先生
そうですね。
結局どうするのが1番得なのか、今まで以上に考える必要がでてきます。
それこそ判断を間違えてしまえば、一気に取引先が離れてしまって仕事がなくなるというケースも十分に起こり得るので注意が必要です。
一人親方の場合、課税事業者として免税事業者の人に外注する可能性も十分あり得るので、諸費税の計算は今までよりしっかりやっていく必要がでてきますね><
個人事業主
個人事業主
前田先生
前田先生
はい。
だからこそ、もししっかり利益があがっている状況なら、税金まわりのことはすべて税理士に依頼してしまった方がコストパフォーマンスは良いですね。
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